PC版GTAV(グランドセフトオート5)はハイスペックPC(推奨環境以上)でプレイしないともったいない。悪い点を中心に感想(評価/評判)をストーリーのネタバレ無しで。PC版は表現規制無いけどロード長い。GTAO(オンラインマルチ)は世界共通鯖だがラグい人と同室になるデメリットも。
PC版GTA5を軽くレビューしてみる
評価・評判が高すぎるけど神ゲーではない
PC版GTA5(Grand Theft Auto V)は、Steamでの評価・評判(ユーザーレビュー)は「非常に好評」、メタスコアは96点(ユーザースコアは7.8)と、とんでもないことになってます。
※評価・評判・点数は記事執筆時点のもの。
ちょっと評価が高すぎてビビっているのですが、「神ゲー」という評価はないにしても傑作であることは確かです。とりあえず、要点をまとめるとこんな感じです。
PC版GTA5の悪い点
- ロードが長い。
- PCが推奨動作環境以上でも、快適に遊ぶためにはグラフィックを下げて妥協する必要がある。
- 交差点などで謎のカクつきが発生する。(アップデートによって改善された)
- 最低設定でもセルフラジオ(Self Radio)を聞くとカクカクになる場合がある。
- Modが導入できるようになるまで時間が掛かりそう。(既に多くのModがある)
- GTAオンラインで、ミッション中なのに落ちることがある。
- 世界共通サーバーなので、どうしてもラグが発生する。
- 既にチーターがいる。
PC版GTA5の良い点
- グラフィックが綺麗。
- 時間帯によるが、GTAオンラインは人で一杯。日本は隔離されておらず、世界共通サーバー。
- 設定次第で60fps以上だせてヌルヌル遊べる。
- 自由度が高い。Modが使えたり、ツールが使える。
- 日本語化せずとも日本語字幕で遊べる。音声は英語。
- 表現規制無し。(大人の遊び場で乳首が見られる)
悪い点を中心に書くよ
ハイスペックPCでもグラフィックは妥協しよう
さすがにPC版と言うだけあってグラフィックは綺麗。ただし、それなりのPCがないと画質を上げられません。
しかも、推奨環境以上のPCでもかなりキツい。PC版GTA5の推奨環境は以下のとおり。
必要スペック | 推奨スペック | |
---|---|---|
OS | 64 bit: Vista SP2, Win 7 SP1, Win 8 , Win 8.1 | 64 bit: Win 7 SP1, Win 8, Win 8.1 |
CPU | Intel Core 2 Quad CPU Q6600 2.40GHz AMD Phenom 9850 Quad-Core Processor 2.5GHz | Intel Core i5 3470 3.2GHZ AMD X8 FX-8350 4GHZ |
メモリ | 4 GB RAM | 8 GB RAM |
GPU | NVIDIA 9800 GT 1GB AMD HD 4870 1GB | NVIDIA GTX 660 2GB AMD HD7870 2GB |
HDD空き容量 | 65 GB | 65 GB |
DirectX | Version 10 | Version 10 |
注意してほしいのは、上記の推奨環境ではGTA5を「最高設定」で快適にプレイできないということ。推奨環境ではかろうじて最高設定にすることができるぐらいのレベル。オープンワールド系のゲームは推奨環境=中画質で快適に遊べる程度と考えるべきです。
PC版の発売から1年以上経った今は、最適化がかなり進んでいる状態です。詳しくは↓
最高設定は諦めて「なんちゃって高画質設定」で妥協しよう
実際のプレイはどんな感じなのかというと、例えハイスペックPCを持っていたとしても「なんちゃって高画質」にしないと快適に(60fps以上で)プレイできません。
(記事用に画像の画質を下げています。高画質版はこちら)
自分のPC環境は以下の通り。これでもグラフィックを妥協しないと60fps以上でプレイできません。
スペック等 | |
---|---|
CPU | Core i5-4670K 4.4GHz(オーバークロック済み) |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970(VRAMは実質3.5GB) |
メモリ | 16GB |
OS | 64 bit: Windows 10 Home |
ドライバ | GeForce 355.82 Driver |
録画アプリ | ShadowPlay |
fps計測 | MSI Afterburner & RivaTuner Statistics Server |
下の動画は、上記スペックでfpsとVRAMの計測を行いながらPC版GTA5をプレイしたものです。(すいません、音がかなり小さくなってます)
fpsが低いのが気になってCPUを4.4GHzまでオーバークロックしても、劇的な改善は見られませんでした。ちょっと良くなった気はするけど。
GTX900シリーズならMFAAで軽量化できる
GeForce GTX 900シリーズ(900番台)だとMSAAの負荷を下げる「MFAA」が使えます。NVIDIAコントロールパネルでMFAAをオンにすることで、ゲーム内でMSAAを使っていると勝手にMFAAが有効になるみたいです。でも、動作が軽くなったかどうかは正直分かりません。
GTX 970の場合、VRAMに問題があるためプレイ中はVRAM使用量が3500MB(3.5GB)で止まります。しかし、それでもGTX 970のコスパは依然高いまま。VRAMは実質3.5GBですが、他のPCゲームをプレイするには十分な容量です。
カクつきを減らしたいなら4GB以上のVRAMを
PC版GTA5は使用しているビデオカードの「VRAM」(グラフィックスメモリ容量)によって最低fpsが決まってきます。快適に遊ぶためには、なるべくVRAMを節約するようにグラフィックス設定を調整する必要があります。
参考:GPU計15製品で実行するPC版「Grand Theft Auto V」ベンチマーク。最高設定で快適に動かすためのキモはグラフィックスメモリだ
上記記事を簡単に要約すると「VRAMが4GB以上ないとカクつきが発生しやすくなる」って感じです。今、GTA5を快適に遊びたいならGTX 980以上を選んでおけば問題ありません。
コスパ重視ならGTX970。快適重視ならGTX980
guru3d.comのベンチマーク(benchmark)を見ると、AMDのRadeon R9 290Xが健闘しているという印象。コスパを考えたら、R9 290XかGTX 970の2択になりますね。ただ、R9 290XとGTX 970だとMSAA X4は諦めないと60fps以上は見込めません。MSAA X4以上で遊びたかったらGTX 980以上を選ぶ必要があります。
カクつきのパターン
で、どういう時にカクつくかというと主に
- セルフラジオを聞いている時
- 交差点に差し掛かった時
- 衝突・爆発時
にカクつきが発生します。このカクつき具合はウォッチドッグス(Watch_Dogs)とけっこう似てます。ただし、全体的な軽さはGTA5の方がマシ。また、推奨環境以上で最低設定にしてもセルフラジオ(Self Radio。自分でmp3を追加して聞けるラジオ)を聞いている時は確実にカクカクになります。
アップデートにより、PC版GTA5は発売当時よりもfpsが出るようになりました。2016年4月以降のバージョンだと上記のカクつきがほぼ無くなっていて、「GeForce GTX 970」クラスのGPUかつ妥協設定なら常時60fpsでプレイ可能です。
PC版GTA5に救いがあるとすれば、それは「グラフィックス設定の項目」の多さにあります。細かくグラフィックを調整できるので、そこそこのCPU・GPUがあれば快適に動きます。ここは良かったです。
Modは既に導入できるし、数多くのModで遊べる
「GTAと言えばMod」ですが、PC版GTA5に関してはもう既に数多くのバカでアホなModがたくさん使えるようになってます。ただし、Modを入れた状態でGTAオンライン(マルチプレイ)に参加してしまうと、SocialClubアカウントがBANされてしまう可能性があります。注意。
PC版GTA5のロードが長い!
PC版GTA5のロードはストレージがSSDでもかなり遅く感じます。HDDだとより遅く感じるはず。ただ、GTA5を起動しておけば勝手にストーリーモードを開始しておいてくれます。GTA5を起動してからトイレに行って(あるいはお茶を汲みに行って)、戻ってきた頃にはキャラを操作できるところまで進めてくれているのです。
要は起動直後のメニュー操作をスキップしておいてくれます。ここは親切だなあと感じました。ですが、全体的にロードは長いです。そこは非常に残念。
GTAオンラインのミッション中の強制終了で、負け犬ポイントが貯まってしまう
やはり芋砂(いもすな)はすこぶる楽しいもんで、GTAオンラインでも高い所からスナイプばかりしております。なんかすいません。
※芋砂(いもすな)とは芋虫スナイパーの略。芋虫(イモムシ)のように伏せた状態でスナイパーでばかりプレイすること。
厳密に言うとGTA5ではイモムシのように匍匐(ほふく)前進できないので芋砂という表現はおかしいですけど。まあ、形は違えど精神的には芋砂です。GTAオンラインのフリーモードの場合、バトルフィールドハードラインと違ってチーム戦じゃないので罪悪感無しで芋砂ができます。最高です。
「芋砂が罪悪感無しで出来る!」なんてことは置いといて、広いマップで皆と殺し合う「フリーモード」だと一旦ロードすればずっと遊べるのですが、レースやチームデスマッチに参加すると地味に待たされる。ここでもロードが長い。
強盗ミッションに参加しようものなら、待たされた挙句なんやかんやでフリーモードに戻されることがあります。そうなってくると結構イライラしてきます。「ロード中の無駄な時間をどう有効活用するか」が問題になってきてます。
また、せっかくミッションに参加できたのに終了間際で接続が切れて強制終了・・・なんてこともあります。いや、強制終了だけならまだいいです。ミッション中に強制終了するのがマズイんですよ。
GTA5には「負け犬」と呼ばれる制度があります。フリーモードで他プレイヤーの車を爆発させたり、ミッション中に途中抜けしたり等、悪いプレイをし続けると「負け犬」になります。負け犬になると負け犬サーバー(隔離セッション)でしか遊べなくなるそうです。しかも、負け犬サーバーから解放されるためには数日要する場合もあるらしい。
参考:負け犬とは
さすがに負け犬にはなりたくありません。しかし、PC版をさらに最適化するパッチ(アップデート)が当てられない限り、ミッション中の強制終了は改善されないでしょう。要約すると「ロードが短くてミッション中に強制終了しなければGTAオンラインはさらに良くなる」ってことです。
世界共通サーバーのデメリットはラグいプレイヤーと一緒になるのが多いこと
GTAオンラインはカオスな状態です。「殺るか殺られるか」な世界となっています。平和なんて存在しません。フリーモードでは皆殺し合ってます。殺伐としてます。世紀末です。見渡せば警察ばかりで、戒厳令でも発令されたのかと思ってしまうぐらいです。
ただ、世界共通サーバーという仕様のせいで超絶ラグいプレイヤーと同じセッション(サーバー)になることがあるのが難点。過疎りにくい代わりにラグいプレイヤーと同じセッションになってしまうという。世界共通サーバーと言えども一長一短ですね。
チーターは普通にいます。諦めましょう
PC版だとどうしてもGTAオンラインでチートを使ってしまう人が出現してしまうわけで。チーターは普通にいます。私も実際に見かけました。っていうかたくさんお金をもらっちゃいました。その様子を動画にしました。
オフラインでチートツールを使うのはOKですが、オンラインの方で使うのはやめた方がいいです。容赦なくBANされるはず。
とはいえGTAといえばチートだよね
PC版GTA5でもチートコードが使えますが、ディレクターモードが実質のチートモードになってます。ディレクターモードだといろんなキャラ(スキン)で天気とかゲーム内の仕様を自在に、そして簡単に変えられます。ハチャメチャに大暴れしたい時はディレクターモードで遊ぶのがいいでしょう。
ロックスターエディターで動画作るの楽しい
録画ソフト(Shadowplayとか)が無くてもゲーム内で簡単に録画できます。ゲーム内で使えるロックスターエディターを使えば簡単に動画を編集できますし、何と言ってもカメラの方向・角度を自由に決められるのが強みです。
録画ソフトを使って録画しても撮った画面(角度)しか使えません。ロックスターエディターなら、とりあえず録画しておいて後でカメラの角度を決めたり、スローモーションや早送りする場面を決めたり、頑張れば映画風な動画が作れます。
最後に
痛快でマフィア的なストーリーがたまらない
GTA5をプレイしてみて思ったのですが、ストーリーが普通に面白い。皆キャラが立ってるし痛快。GTAオンラインよりもストーリーモードを進めて、じっくりゆっくりとGTA5の世界に浸ってました。
超大作を高画質でプレイできる幸せ
PC版GTA5は、低スペックPCしか持ってないなら買わない方がいいです。また、コンシューマ機(PS3/Xbox360)で遊んだことがあるなら買う必要はありません。ただ、PC版GTA5は高画質でプレイすることに価値があります。そして、GTAオンラインは世界共通サーバーだから過疎りにくい(はず)。
今ビデオカードを買うなら、確実にGTX 1070以上のヤツを買います。GTX 970だとMSAA X4にすると40~55fpsぐらいになりますから。それでも十分ですけど。
(以下、アフィリエイト等)
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