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ニンテンドー3DS『ポケットモンスター サン・ムーン』の感想。ポケモンリーグで優勝しエンディングを見た後も強敵がぞろぞろ。ストーリーのクリア後はバトルツリーに挑戦だ。インターネットを介した通信対戦「レーティングバトル」ではさらなる猛者とバトルできるけど、完全に打ちのめされました。
『ポケットモンスター サン・ムーン』を買いました。僕が買ったのは「サン」の方。ポケモンを本格的にやるのは十数年ぶりです。
やっぱりポケモンは面白いですね。たくさんのポケモン、技、特性。どのポケモンを選ぶかによって、ある程度その人の性格が見えてきそうな感じ。
1996~1998年には「ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ」、1999年には「ポケットモンスター 金・銀」と、あの頃は小学生のほどんどがポケモンに熱中していた時代でした。
最近のポケモンからは遠ざかっていたのですが、それでも『ポケットモンスター サン・ムーン』は普通に楽しめました。
「昔と比べて親切になったな」と感じる部分もあれば「これは一体どういうことなの…?」と首をかしげざるを得ない部分もあり、そういうところも含めて全て良かったです。
もちろん不満に感じるところも少々ありましたが、やはり通信対戦は最高に面白いですね。僕みたいな古参ぶったニワカがインターネット対戦に参戦してもボロボロになるばかりで、いい年になっても辛酸をなめ続けています。
小学生の皆さん、もっと手加減してください。
目次
親切になったシステム
わざマシンは何度使っても無くならないですし、そもそもひでんマシンが撤廃されていて、少々驚きました。
ひでんマシンで「なみのり」を覚えさせて海を渡ったりするかわりに、ライドポケモン(通常のパーティとは別枠のポケモン)を特殊道具「ライドギア」に登録させてもらい、場所に応じてライドポケモンを出す形式に変わっていました。
ライドギアには海を泳げるラプラス、空を飛んでポケモンセンター間を移動できるリザードン、自転車代わりのケンタロスなどが登録可能。ストーリーを進めていくと使えるライドポケモンが増えていきます。
ポケモンバトル時ではどの技が相手ポケモンにとって「こうかばつぐん」なのかも分かるようになっていて、めっちゃ親切です。
ただバトル後に状態異常を治せる「ポケリフレ」は面倒。例えば毒におかされたポケモンは、メニューから「ポケリフレ」を選択し、ペンを使ってポケモンをなでると毒を治せます。
しかし毒が治るまで5~8秒ぐらいは画面をこする必要があり、手間を感じてしまうのです。「どくけし」か「なんでもなおし」を事前に購入し、それらを使った方が手間がかかりません。お金は掛かるけど。
パーティに性格が出る
最近のポケモンではインターネットを介した通信対戦ができると聞いて、序盤から「マイナーなポケモン」を強くしていってました。
幻・伝説級のポケモンで通信対戦に挑むなんて言語道断ですし、初期ポケモンのニャビー・アシマリ・モクローを育てるなんて、ありきたり過ぎてなんか嫌。
ニャビーをレベル15にした時点で彼を切り捨て、ベトベターやヤドンといった「誰もが育てそうで案外育てないポケモン」をパーティに加えていきました。
そんな感じでトレーナーの性格によってパーティに特色が出て、通信対戦は「性格」vs.「性格」みたいな戦いになっていくんだろうなぁ…と思っていました。しかし実際は……詳細は後半で。
ぶっ飛んだストーリー
初代ポケモンでは遺伝子がどうのこうのでミュウツーが生まれて…みたいな物語だったと思うのですが、最近のポケモンはすごいですね。ぶっ飛んでます。
『ポケットモンスター サン・ムーン』の物語は、4つの島を巡り、それぞれの島で「チャンピオン」が育てた「ぬしポケモン」を倒して試練をクリアし、最終的に「しまキング」(あるいは「しまクイーン」)に認められればいいよね、みたいな感じです。
しかし中盤以降はポケモンを奪う集団(ロケット団的な)「スカル団」と、ポケモンを保護するグループ「エーテル財団」が物語に絡んできて、空間に穴が開き、急に別の世界からウルトラビーストなる生命体が島にやってきました。
「……は?」と思わざるをえない展開でしたが、笑ってしまうくらいぶっ飛んでいたので、これはこれでいいんじゃないでしょうか。なんかキン肉マンみたいなヤツもやってきますし。
手強いボス
ポケモンといえば、ジムにいるリーダーを倒し、バッジを集めてポケモンリーグに挑むものだと思っていました。
ジム戦ではトレーナー達がどんなタイプのポケモンを出してくるか分かるので、それに対応したポケモンを用意すれば難なく勝ち進めました。しかし『ポケットモンスター サン・ムーン』では事情が違います。
島ごとにいくつか試練が用意されていて、試練の最後に「ぬしポケモン」が出てきます。ぬしポケモンを倒せば大抵の場合、試練クリアとなります。そして次の試練に向けて冒険を進める、といった具合です。
島の探索が終盤になるとその島の「しまキング」(または「しまクイーン」)が登場し、ポケモンバトルが発生します。
初見では負けそうになるくらい「ぬしポケモン」や「しまキング」が強いのです。
例えばぬしポケモンは何度か仲間のポケモンを呼び寄せてきます。とあるぬしポケモンの場合、「ものまね」を使って僕のベトベトンの「ちいさくなる」をコピーし、回避率をぐーんと上げてきました。攻撃が全然当たらない状態になり、戦闘がすごく長引きました。
「すごいキズぐすり」や「げんきのかけら」(瀕死になったポケモンを復活させる回復アイテム)を大量に持っていないとクリアできそうになかった場面が多々あるのです。
『ポケットモンスター サン・ムーン』のボス戦では、事前にどんなものがくるか分からないという恐ろしさがありました。僕のようにマイナーポケモンでクリアを目指しているなら、余計難しく感じるかもしれません。
必殺技「Zワザ」をどのタイミングで使うか
試練をクリアするなどで獲得できる「Zクリスタル」をポケモンに持たせることで、そのポケモンが「Zワザ」を使用できるようになります。
「Zワザ」というのは要するに必殺技のようなもので、与えるダメージ量が通常技よりも多くなります。
例えば「ミズZ」をみずタイプの技が使えるポケモンに持たせることで、戦闘中は一時的にその技がアップグレードするのです。一度の対戦で何度も使えるわけではないので、「ここぞ」という時に使いたいのが「Zワザ」です。
しかしZクリスタルをポケモンに持たせると、「せんせいのつめ」(たまに先制攻撃ができるようになる)ような持ち物をポケモンに持たせられなくなるので、全ポケモンにZクリスタルを持たせるべきかどうかは考えどころ。特に通信対戦においては。
納得のボリューム
ポケモンリーグで優勝するまで30時間かかりました。納得のボリュームです。
「ポケットモンスター 金・銀」ではクリア後に、マサラタウンのある「カントー地方」に行けるサプライズがありました。『ポケットモンスター サン・ムーン』でも、ポケモンリーグをクリアしエンディングロールを見た後に行ける場所があります。
それはポニ島にある「バトルツリー」。初代ポケモンの最強トレーナーである「レッド」と「グリーン」が待ち構えているそうですが、ポケモンリーグで優勝した時点で完全燃焼してしまった感があります。
ポケモンリーグで勝ってもまだストーリーっぽいものが続くのです。クリア後には「ポケモンリーグとは一体…?」と感じさせてくれるくらい強いトレーナーが出現します。
気軽にそのトレーナーに挑んでみましたが痛い目にあいました。レベル60のポケモンが数匹いても、そのトレーナーに勝てるかどうか怪しいですよ…。
参考:強者たちが待ち受ける「バトルツリー」|『ポケットモンスター サン・ムーン』公式サイト
通信対戦の「レーティングバトル」がカイジ的
僕が『ポケットモンスター サン・ムーン』に対してずっと心躍らせていたのは、何と言ってもインターネットを介した通信対戦です。
通信対戦には「フリーバトル」以外にも「レーティングバトル」というガチなポケモンバトルが楽しめる区分があります。
みんな強いです。今のところ10戦中1勝しかしてません。努力値とか無視して適当に育てたベトベトンやヤドランじゃ一生勝てない気がします。
レーティングバトルの「シングルバトル」では、対戦前に自分が持っている6匹のポケモンと、相手が持っている6匹のポケモンが画面に映し出され、両者互いに自分のポケモンの中から3匹選び、試合に臨みます。
もうこの時点で漫画「カイジ」のような心理戦が始まっているのです。例えば相手がドラゴンタイプのポケモンを持っていたら、
- 「ドラゴンタイプに強いフェアリータイプのポケモンを1匹目に出すべきか出すまいか」
- 「もしかしたらドラゴンタイプのポケモンはワナで、そもそもドラゴンタイプのポケモンを出す気などないのでは…?」
といったような目に見えない戦いが始まっているのです。
ポケモンのタイプは「ほのお」「みず」「くさ」「あく」「エスパー」など全18種類あって、それぞれ苦手なタイプと得意なタイプがあります。
試合自体はさながら高度なじゃんけん。最初から最後まで「心理戦」感が強いです。
例えば自分が「くさタイプ」のポケモンを1匹目に出し、相手が「ほのおタイプ」のポケモンを出してきた時。この場合、くさタイプはほのおタイプの技が苦手なので、ほのおタイプのポケモンを出してきた相手は、ほのおタイプの技を繰り出してくることが予想できます。
そんな時は他のポケモンを出せば「こうかばつぐん」な大ダメージを回避できます。ほのおタイプに強いみずタイプのポケモンとか。
ただ、相手もそれを見越してみずタイプに強いでんきタイプのポケモンを出してくる可能性もあります。
お互いにポケモンを出しては引っ込ませて、もう何がなにやら分からない状態になったりもします。
それに加えて、相手のポケモンもいろんな技を使ってきます。相手の技と同じ技を繰り出す「まねっこ」とか、自分が瀕死になったら道連れで相手ポケモンも瀕死にさせる「みちづれ」とか、変な技を使ってくるかもしれないのです。
結局、僕がたどり着いたのは「攻撃力の高いポケモンが勝つ」という境地。
ベトベトンの「ちいさくなる」でどれだけ回避率を上げても、ダメージの高い技を当てられたら一撃で死にますし、特殊な持ち物「きあいのハチマキ」を持たせて一発でやられそうになるところでギリギリ踏ん張らせても、自分のポケモンの攻撃力(こうげき・とくこうのステータス)が高くなければ挽回できません。
もちろん、相手ポケモンを一撃で瀕死にさせる技(アローラ地方にいる白いロコンが覚える「ぜったいれいど」とか)もあるのですが、命中するかどうかは運次第。
ポケモンバトルは相手の心理が絡んでくるのでめちゃくちゃ奥が深そうに思えますが、実はけっこう単純なんじゃないかと思ってます。まぁインターネットで通信対戦するのは初めてなんで、分からないことの方が多いですが。
どれだけ相手ポケモンの情報(特性、どんな技が使える可能性があるのか、その他最近の傾向)が頭に入っているか、制限時間内にどれだけ速くググれるかも重要だと思います。
「ポケモンバトルは意外と単純なんじゃないか」と思っていたのですが、「レベル10のポケモンでレベル70のミュウツーに勝つ」という動画を観て、考え方が180度変わりました。ポケモンバトルは奥が深い…。
https://www.youtube.com/watch?v=8uw6YJkP6GM
最後に:レーティングバトルで勝ち続ける自信が全くない
『ポケットモンスター サン・ムーン』には上記に挙げた要素以外にも、遊べる要素がたくさんあってここでは紹介しきれません。フェスサークルとか、ポケリゾートとか、なんかやること一杯。
ストーリーを進めるだけでもお腹一杯だったので、面倒くさそうな要素はほぼ無視してました。それでもポケモンリーグをクリアする頃には30時間も経っているので、ゲーム自体のボリュームはパンパンです。
僕はポケモンGOは三日で飽きてもうやめてしまいましたが、今になってポケモンGOの素晴らしさに気づきました。それはポケモンGOはめっちゃ気楽に遊べるということです。
『ポケットモンスター サン・ムーン』のレーティングバトルには打ちのめされました。
想像していた以上にみんな強い。レーティングバトルで勝ち抜いていこうだなんて、冗談にも程があります。
というわけで『ポケットモンスター サン・ムーン』は、ストーリーを全部クリアし、レーティングバトルで絶望を感じた後にゲオで売却するのがベストなのではないでしょうか。
しばらくポケモンと距離を置きたい気分です。
(以下、アフィリエイトと関連記事)