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The Divisionの必要(最低)/推奨動作環境と、最高設定で快適動作するゲーミングPC(推奨パソコン)の構成を、ベンチマーク比較や実際のプレイを元に考察。CPUやGPU(グラフィックカード・グラボ・ビデオカード)はどれがおすすめなのか等。BTOパソコンの紹介も。
目次
PC版『ディビジョン』はどれぐらい「重い」のか
ディビジョン…やはりオープンワールドRPGなだけあって、そこそこ重めです。「Core i5-4670K 4.4GHz」&「GeForce GTX 970」という構成だと、最高設定から設定をまあまあ落とさないと60fps以上の快適動作は見込めません。
この記事では「実際にプレイして分かったこと」や「海外サイトによって計測されたベンチマーク」を紹介して、その結果をまとめた上で「綺麗・快適に遊べるコスパ重視なPC構成」を提示します。
最後に、ずうずうしいのは承知ながらも「BTOパソコンを買うのに適したおすすめのBTOショップ」を解説した記事をちらっと紹介します。
PC版『ディビジョン』の必須/推奨動作環境
必須スペック
OS | Windows 7, Windows 8.1, Windows 10 (64-bitのみ) |
CPU | Intel Core i5-2400, AMD FX-6100 以上 |
メモリ | 6GB |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 560 2GB VRAM (またはGTX 760と同等の物), AMD Radeon HD 7770 2GB VRAM 以上 |
DirectX | Version 11 |
HDD | 40GBの空き容量 |
推奨スペック
OS | Windows 7, Windows 8.1, Windows 10 (64-bitのみ) |
CPU | Intel Core i7-3770, AMD FX-8350 以上 |
メモリ | 8GB |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970, AMD Radeon R9 290 以上 |
DirectX | Version 11 |
HDD | 40GBの空き容量 |
※リリース時にサポートされるNVIDIA製GPU
- GeForce GTX500 シリーズ: GeForce GTX560 (2 GB VRAM) 以上
- GeForce GTX600 シリーズ: GeForce GTX660 以上
- GeForce GTX700 シリーズ: GeForce GTX760 以上
- GeForce GTX900 Titan シリーズ: GeForce GTX960 以上
※リリース時にサポートされるAMD製GPU
- Radeon HD7000 シリーズ: Radeon HD7770 (2 GB VRAM) 以上
- Radeon 200 シリーズ: Radeon R7 270 以上
- Radeon 300/Fury X シリーズ: Radeon R7 370 以上
スペック詳細:The Division PC Specs Revealed – UbiBlog
実際にプレイしてみたら、妥協設定なら快適だった
以下のPC環境で『ディビジョン』をプレイし、ゲーム内ベンチマークでfps(フレームレート)を計測しました。表にあるPCパーツのリンクはAmazon.co.jpへ飛ぶアフィリエイトリンクです。
スペック等 | |
---|---|
CPU | Core i5-4670K 4.4GHz(4コア/4スレッド、3.4GHz、最大3.8GHz、オーバークロック済み) |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970(VRAMは実質3.5GB。製品は「GV-N970G1 GAMING-4GD」) |
メモリ | 16GB |
インストール先 | SSD: Crucial MX100 512GB(CT512MX100SSD1) |
OS | 64 bit: Windows 10 Home |
ドライバ | GeForce 364.51 Driver |
fps計測ソフト | MSI Afterburner, RivaTuner Statistics Server |
ゲーム内解像度 | 1920×1080 |
ゲームのバージョン | Version 1.01(Day One Patch) |
フルスクリーンモードではなく、いわゆる「ボーダレスウィンドウモード」で計測。一般的にはフルスクリーンの方がfpsが安定すると言われていますが、ゲームのロード中等にネット記事を読んで時間を潰す人も多くいるでしょうし、「ボーダレスウィンドウモード」で計測する方が現実的なので。
また、60以上のfpsを計測するために垂直同期モードをオフにしています。
以下より、fpsやVRAM(ビデオメモリ)を計測した画像が貼ってありますが、軽量化のために見た目が少し悪くなっています。高画質版はこちらで確認してください。
ざっくりとしたまとめ
- 手動で調整した最高設定だと最低fpsは26、街中のfpsは30~40
- ウルトラ設定だと最低fpsは28、街中のfpsは40~50
- 高設定だと最低fpsは44、街中のfpsは57~70
- 中設定だと最低fpsは60、街中のfpsは75~85
- 低設定だと最低fpsは75、街中のfpsは90~100
- 妥協設定(中〜高設定)だと最低fpsは57、街中のfpsは66~75
で、これが実際にベンチマークを実行した時の様子です。最後に妥協設定でダークゾーンへ飛び込んできました。
手動で調整した最高設定は0:00から、ウルトラ設定は2:15から、高設定は4:16から、中設定は6:25から、低設定は8:42から、妥協設定は10:49から。実際のゲームプレイは12:55から。
最高設定の場合
GeForce公式ブログのパフォーマンスガイドを元に一番重たい設定でベンチマークを回しました。シャドウ品質をNVIDIA HFTS、アンビエントオクルージョンをNVIDIA HBAO+、オブジェクト品質を100%、エクストラ・ストリーミング距離を100%に設定。
一番重たくなる黒煙のシーンでグッとfpsが26まで下がったものの、大体30~40fpsぐらいでした。
こちらが「手動で調整した最高設定」のベンチマーク結果↓
- 平均fps…ベンチマークでの平均的な秒間フレーム数
- 最高fps…最高フレームの平均値
- 平均CPU…ベンチマーク実行中の平均CPU使用率
- 平均GPU…ベンチマーク実行中の平均グラフィックカード使用率
…とされています。
平均fpsが58.3、最高fpsが59.3となっていますが、実際は街中で40fps出るかどうかぐらいのパフォーマンスしか出ていないので、ベンチマーク結果はあまり当てになりません。
Youtube等で他の人のベンチマーク結果も見てみると、平均CPUは大体40~70ぐらいで落ち着くみたいです。
ウルトラ設定の場合
こちらはゲームであらかじめ用意されている「ウルトラ設定」のベンチマーク結果です。
なぜかベンチマーク結果が最高設定よりも低い結果となってしまいましたが、実際は最高設定よりも常時10fpsほど軽いです。街中のfpsは大体40~50。
高設定の場合
「高設定」のベンチマーク結果は以下の通り。
GPUが「GeForce GTX 970」程度だと、高設定あたりが現実的に遊べる設定と言えるでしょう。高設定でもなかなか綺麗です。街中のfpsは大体57~70。
中設定の場合
「中設定」のベンチマーク結果は以下の通り。
街中のfpsは大体75~85。
低設定の場合
「低設定」のベンチマーク結果は以下の通り。
低設定だとさすがに影のギザギザ(シャギー)が気になります。街中のfpsは大体90~100。
妥協設定の場合
シャドウ解像度を「中」、ポストFX AAを「SMAA 1X(低)」にするなどして軽量化を狙った中〜高設定の間あたりの「妥協設定」だと、最低で57fps、街中のfpsは大体66~75を記録。
オブジェクト品質を40%、エクストラ・ストリーミング距離を50%に抑えても、テンポラルAAをスーパーサンプリング、画像の精細化を100%(負荷はほぼ掛からない)、異方性フィルタリングを8X以上にしてやれば、最高設定から大幅に設定を下げてもなんとなく最高画質に見えてしまいます。
「GeForce GTX 970」クラスのGPUだとシャドウ品質のNVIDIA HFTS、アンビエントオクルージョンのNVIDIA HBAO+を諦めないと60fps以上は見込めません。
しかし、上記の妥協設定なら最高設定に近い画質でほぼ常時60fpsで快適にプレイできます。
ちなみに、他のPCゲームでもRivaTuner Statistics Server等でfps上限を60に制限している場合、ゲーム内設定のフレームレート制限の方も60に制限した方がダークゾーン(PvPエリア)でのカクつきが減ります。
PC版『ディビジョン』のベンチマーク
CPUのベンチマーク結果比較
PC Games HardwareがCore i7-5820Kを使用して行ったベンチマークによると、CPUのコア数によってfpsがそこそこ変わってくる模様。こちらの結果は「GPUの性能を無視するために解像度を1280×720にした状態」で計測されているみたいです。(画像をクリックすると拡大します)
水色が6コア+SMT(同時マルチスレッディング)を有効にした結果。オレンジ色の4コア+SMT有効状態と比較すると、6コア+SMTの方が安定して高fpsを叩き出しているのが分かります。
こちらはgamegpu.comが行ったベンチマークです(ウルトラ設定&フルHD)。Core i7 4770KとCore i5 4670Kの最低fpsの差が24もあります。
引用:gamegpu.com
GPU(グラボ)のベンチマーク結果比較
こちらもgamegpu.comが行ったベンチマークです(ウルトラ設定&フルHD)。「Radeon R9 290X」が「GeForce GTX 980」と同程度のパフォーマンスを発揮していたり、「GeForce GTX 970」の最低fpsが「Radeon R9 290」の最低fpsより10ほど低くなっているなど、AMD製GPUがかなり健闘しています。
引用:gamegpu.com
こちらはGeForce公式ブログが公開した、「GeForce GTX 900」シリーズの解像度ごとのベンチマーク結果です(手動で最高設定にしたもの)。
引用:GeForce
グラフの下の方を見てもらえば分かりますが、最高クラスのGPUである「GeForce GTX 980 Ti」単体でも、60fps以上出てません。
VRAM使用量は徐々に増えていく
gamegpu.comのベンチマーク結果によると、最高設定&フルHDだと「GeForce GTX 980 Ti」の場合は約2.5GB、「Radeon R9 Fury X」の場合は約2GBほどしかVRAMが使われないとされています。
引用:gamegpu.com
しかし、実際にはVRAM使用量はプレイ中にどんどん増えていき、最終的にはVRAM搭載量分を全て使い切ります。ただしこれは実質3.5GBしかVRAMが使えない「GeForce GTX 970」の話。
「GeForce GTX 970」だとプレイ中にVRAM使用量が3.5GB以上になることもありますが、だからといって急激にカクつくことはありません。ゲームの裏側でVRAMが適切に処理されているのでしょうか。
メモリ使用量は5.4~7.4GBほど
メモリ搭載量によってメモリ使用量が変わってくるみたいですが、実際には16GB搭載したPCだと最大7.8GBほど使われます。
引用:gamegpu.com
まとめ
というわけで、「ディビジョンを最高設定に近い画質で動かせる、コスパを考慮したPC構成」は以下のとおりになります。
スペック等 | |
---|---|
CPU | Intel Core i5-6600K(4コア/4スレッド、3.5 GHz、最大3.9 GHz) |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970(VRAMは実質3.5GB)または AMD Radeon R9 390(VRAMは8GB) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 500GB + HDD 3TB 以上(理想) |
電源容量 | 700W 以上 |
OS | 64 bit: Windows 10 Home |
コスパを追求すると最高設定の画質に近い「妥協設定」じゃないと快適なプレイは望めません。よって、ガチで最高設定で遊びたいならCPUはCore i7クラス(Core i7-6700K等)を、GPUは「GeForce GTX 980 Ti」以上を選択する必要があります。
しかし「GeForce GTX 980 Ti」を選んだとしても最高設定の状態で60fps以上は出ないので、結局少しはグラフィックを妥協する必要があります。
つまり、本当に最高設定で快適に遊ぼうとなると莫大なコストが掛かってコスパが悪くなるので、あまりおすすめしません。
なので予算内に収めるためには、CPUはCore i5クラス(Core i5-6600K等)、GPUは「GeForce GTX 970」か「Radeon R9 390」あたりを選択するのが妥当です。
最高設定から設定を落としてもメモリは7GB以上使われるので、推奨スペックで記載されている8GBよりも多めの16GBかそれ以上を搭載すべきでしょう。
また、SSDがあればロード時間が短くなるPCゲームもあるので、積極的に検討した方がいいです。Fallout4の場合、SSDだと30秒以上ロード時間が短縮されることもありますから。
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