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【ネタバレ注意】3DS/PS4版が発売された「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて(DQ11)」をプレイした感想。真のラスボスを撃破し、クリア後のストーリーも含めて全クリした後の評価を追記しました。
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癒やしの域に達したグラフィック。でもドット絵も気になる
PS4版はとにかくグラフィックが綺麗。ドラクエ10よりも精細になっていますし、カットシーンの演出も惚れ惚れしてしまうほど。グラフィックが素晴らしいのでモンスターを見ているだけでも癒やされます。とくにベビーパンサーやプチアーノンといったモンスターたちが可愛いです。生き生きしています。
ただPS4版の場合、グラフィックが凝りすぎているためか街の構造が複雑になり、探索がやや面倒。最初に訪れる城下町「デルカダール」では全ての家屋を探索(言い方によっては空き巣)するのに最低でも30分は掛かったと思います。もしかすると1時間以上は探索してたかもしれません。
ドラクエ10だと草がそんなにボーボーと生えていないので助かっていたのですが、グラフィックが強化されたことでドラクエ11ではむしろ草の高クオリティさが視認性を悪くしてしまっています。なのでどこまでがマップなのかちょっと分かりづらいです。
どこまでがマップの範囲なのかはミニマップを見れば問題ないんですけど、わざわざミニマップに目を移すのが少し面倒くさいというか。ドラクエ10だと大丈夫だったのにドラクエ11から面倒になったのはなぜでしょう。
なのでプレイ中は「3DS版のドット絵も体験してみたいなぁ」「ドット絵なら探索が楽だろうなぁ」と思うことがしばしば。この調子だとPS4版を全クリしても何年後かに3DS版に手を出してしまいそうな予感がします。
DQ10感が強いけど、やはりドラクエは心地いい
ゲームシステムはドラクエ10からほぼ丸ごと持ってきた印象。「ふしぎな鍛冶」なんかはドラクエ10で職人をやっていた人は既視感がありすぎて少し戸惑ったのでは。ドラクエ11から新しく採用された「スキルパネル」も、ドラクエ10のスキルシステムとほぼ変わりません。
ドラクエ11でもレシピが無いと生産できる武器・道具・アクセサリーが限られてきます。「ふしぎな鍛冶」がドラクエ11にうまくハマっているかどうかはまだ未知数ですが、少なくとも「ふしぎな鍛冶」があれば防具屋を利用せずとも全クリできそうです。最初からしばりルールを付けてもよかったかもしれません。
戦闘システムは見た目だけドラクエ10から拝借したような出来で、作戦を変えれば主人公も自動で戦ってくれます。キャラクターがダメージをくらうとゾーン状態になりステータスが強化される要素や、二人以上のキャラクターがゾーン状態になると「れんけい」して強力な技を発動できるシステムが追加されてはいますが、ドラクエ10にも似たようなのがあります。ただドラクエ10にはあった、モンスターを戦略的に押し合う「相撲システム」はありません。
スマートフォン向けゲームのようなオートバトルの繰り返しになるかと思いきや、さすがドラクエです。プレイヤーを振り回すストーリー(シナリオ)やコツコツと冒険させてくれる調整のおかげで楽しさがずっと維持されています。(もちろん今のところは)
ドラクエはなんといってもこの「コツコツ冒険してる感」がいいと思うんです。家を一つ一つ回ってアイテムを収集し、戦闘を繰り返して少しずつ強くなっていく。それを土台にした上でさらに、分かりやすく普遍性の高そうなストーリーやドラクエらしい独特な演出、愛くるしいモンスターたちが加わる。この感じがたまりません。
コツコツ強くなっていく心地よさと、人物に感情移入してしまう「物語の流れ」が美しいです。
「親切すぎる」の代償
これはドラクエ10からの傾向なんですが、イベントにおけるカットシーンが終了した後にどこかの場所へ行かなくてはいけない場合、わざわざ移動せずに目的地まで飛ばしてくれる仕様があります。
ドラクエ11でも同じような親切心が随所にあるわけですが、PS4版のドラクエ11だとその親切心が発揮されすぎたせいで航海の楽しみが減っています。地図を見ればどこに船が止められるか分かってしまうんです。まだ行ったことがない場所もあるのに。また、船を使っていろんな場所に行ってみたいのに、特定の場所でしか船から降りられなくてかなり残念でした(この仕様ってドラクエ11からでしたっけ?)。
そのかわりどこに行けばいいのか地図を見れば一瞬で分かりますし、迷うこともないのですが、「どこに行けばいいんだろう?」という迷いも大事だと思うんです。
その迷いを解決するためには仲間やNPCから話を聞いたりすることでなんとかしていくのがドラクエだったと記憶しているのですが、これはもう時代なんですかね。ドラクエ11はもう少し厳し目にプレイヤーを引き締めた方がよかったのではないでしょうか。
ドラクエ11ではしばりルールが最初から用意されてはいますが、これはしばりルールとはまた別の話です。少し行き過ぎた親切が海上探索の楽しみを奪っているという話です。
要するに少なくとも航海の場合は、まだ到達していない場所に関してはマップに情報を載せて欲しくなかったです。
しかしドラクエ11の親切心がちょっと気になってしまうのは航海の時くらいで、他はうまく作用していると思います。
DQ11はDQ10までの準備期間?
ドラクエ11はドラクエ10と比べて全体的に易しめにできているなぁ、とプレイしていてつくづく思います。ドラクエ11で肩慣らしさせておいて、「満足できないならドラクエ10のオンラインワールドに来な!」と誘っているかのよう。
はっきり言って、難しさで言えばドラクエ10の方が上です。明らかにドラクエ10の方がシビアです。職人もボス戦もお金集めも、たぶんほぼ全て。
僕はドラクエ10をかなりの期間休眠させているのですが、ドラクエ11のおかげでドラクエ10の厳しい世界に戻りたくなりました。ドラクエ11はちょっとヌルい…と言ってもラスボスはまだ倒してませんが。
ドラクエ11だと「ふしぎな鍛冶」のおかげで防具はあまり買わなくてもすみます。なので常にお金が余ってしまいます。そういう状況にいると、オンライン上の全プレイヤーが参加している、ドラクエ10のハードかつオープンな経済・市場(バザー)を懐かしく思ってしまうのです。
(以下、真ラスボス撃破後の感想)
クリア後の真ラスボスを撃破した後の総括
真のラスボスである「邪神ニズゼルファ」を撃破し、エンディングロールを見ました。ストーリー(シナリオ)は完璧だったと思います。過去作との繋がりを感じられるラストになっていて、ドラゴンクエストシリーズのほとんどをプレイしてきた僕は普通に感動してしまいました。ドラゴンクエスト11はある意味「ドラゴンクエスト0」だったんですね。
ただ戦闘面ではやや後悔してしまいました。邪神ニズゼルファ戦の前にレベルを上げすぎて、特に緊張感もなく邪神ニズゼルファをやっつけてしまったのです。またほとんどのボスに苦戦することも無かったですし、本番が始まるのが魔王ウルノーガ戦あたりからなのが残念。序盤から中盤までのボスはもうちょっと強い方がやりがいがあったんじゃないかなと思いました。ただクリア後からはボスの強さがグンと増していて、スリリングな戦闘が楽しめて良かったです。
カジノでは新登場のマジスロがありましたが、ルーレットで簡単にジャックポットが出てしまうことや、邪神ニズゼルファ戦まで進めるとカジノの存在意義がほとんど無くなってしまうことも残念でした。「カジノ(あるいはドラクエ)でもっと遊びたかったらドラクエ10をやれ」という開発側の意図を感じます。
ドラクエ11のストーリーはある時点まで時をさかのぼるタイムリープ物で、映画や漫画等でありがちなものでしたが、ドラクエで大掛かりな「時間巻き戻し」をされるとは思ってもみませんでした。すごく単純なタイムリープでしたが、主人公が魔王の剣を持ったままベロニカが生きている時点まで戻った時は鳥肌が立ちました。
まとめると「ドラクエ11のボス戦はやや簡単なので縛りルールはあった方がいいかも(独自の縛りルールも含め)。でもストーリーは最高」という感じです。邪神ニズゼルファ戦でレベルを上げすぎた状態で勝ってしまうという失態をおかしたので、いつの日かニンテンドースイッチ版か3DS版で縛りルールを適用しながら再プレイすることになるかもしれません。
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PS4版ドラクエ11をゼロから始めて、真ラスボスを倒してエンディングロールを拝むまでの軌跡は全て下の記事に記しています。
▼ドラクエ10はPS4とニンテンドースイッチでもプレイ可能
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