衝撃的な初体験。アトラスリアクター 感想/評価/レビュー

基本無料、4対4のチーム戦、多彩なクラス、思考時間は20秒。新感覚なターン制ストラテジー(戦略シミュレーション)「Atlas Reactor」が独特で面白い。味方と協力しつつ短い時間の中で相乗効果を狙っていくのは超難しいが、やりごたえ満点。敵の行動を予測し、未来を生きろ。

広告

『アトラスリアクター』が面白い

atlas-reactor-review-2

ターン制ストラテジーといえば、XCOMや魔界戦記ディスガイア、果てはシヴィライゼーションなど、数多くのものが人気を博し、シリーズ化されています。それらの多くはシングルプレイ用であり長考が許されています。

そういった概念をぶち壊す新たなターン制ストラテジーが生まれました。その名も『アトラスリアクター』(Atlas Reactor)。クローズドベータに参加して感じたことを書いていきたいと思います。

率直に言うとユニーク。考える時間は1ターンにつき20秒しか与えられないので、すごく焦ります。その状態で味方プレイヤーと歩調を合わせる必要があり、今までのターン制ストラテジーとは一味違う難しさがあります。また多くのクラスが用意されていて、例によってそのどれもが個性的。

20秒の衝撃

atlas-reactor-review-1

『アトラスリアクター』は4対4のオンラインマルチプレイ(チーム戦)をウリにした、戦略シミュレーションゲームです。このゲームの最も特徴的な部分は、1ターンにつき20秒しか考える時間がないこと。

衝撃でした。20秒はあまりにも短い。もちろん、盤上が荒れていない序盤は落ち着いて駒を進めることができます。問題は中盤以降。もうどの手が正解なのか分からなくなります。

時間によって体が蝕まれていく感覚がありました。カウントダウンが進むにつれ焦りが生じ、最終的には無難な一手しか打てなくなるのが悔しいです。

4対4の対人戦で一番必要なのは協調性

atlas-reactor-review-4

例えばシヴィライゼーションVのシングルプレイなら、どの駒でも自分の狙い通りに打てます。敵の駒を挟み撃ちにしたり、大軍を引き連れて都市を落とすことだって容易にできます。

しかし、『アトラスリアクター』は従来のシミュレーションゲームと違い、一つの目標を攻め落とすことすらも難しいのです。なぜなら、4対4の対人戦では一人一人がそれぞれ判断を下すことになるからです。

つまり、一人の敵をやっつけるだけでも「密な意思疎通」、あるいは「空気を読む力」が必要となってくるのです。赤の他人同士でマッチングされる、いわゆる野良戦では、味方同士なんの関係性も出来上がっていないので、各プレイヤーがどれだけ空気を読めるか、あるいはコミュニケーションを取ろうとするのかが勝敗を大きく左右します。

一人だけ前線へ突っ走って敵一人を攻撃しても大したダメージにはならず、逆に敵に囲まれてフルボッコにされます。このゲームで大事なのは最初から最後まで「味方と協力すること」です。

明確な共闘

atlas-reactor-review-6

Team Fortress 2やレインボーシックスシージ、最近ではOverwatchなど、クラス制を採用しているFPSは多くあります。しかし、これらのゲームでは個人プレイに特化したクラスが多く、また強いアクション要素によって協力関係がうやむやになってしまうことが頻繁にあります。(乱戦時では誰が誰と協力して敵を倒したのか分かりづらく、共闘感を感じられない場面が意外とある)

『アトラスリアクター』では、「敵を合計5体倒す」という勝利条件を達成するためには味方の行動を指標にして何をするか決める必要があります。例えば、味方が敵を遠くに飛ばすアビリティを使うと、敵がどこまで飛ばされるかが見えるようになります。その「飛ばされるルート」の途中にトラップを設置することで、敵にまとまったダメージを与えることができるのです。

そういう風にしてクラス同士の相乗効果が生まれます。こういった相乗効果を狙っていくのが勝利の近道です。ちなみに、『アトラスリアクター』ではクラス(キャラ)のことを「FREELANCERS」(フリーランサー)と呼んでいます。

それぞれのプレイヤーが20秒という短い時間の中で行動を決めた後、その行動結果が一人ずつ処理されます。目に見えて「誰が誰と協力したのか」が分かるので、はっきりとした共闘感を感じられるようになっているのです。

最後に:かなり難しいが、やりごたえあり

atlas-reactor-review-5

考える時間は20秒だけ。その焦りの中で協調を保ちつつ、なおかつクラス同士の相乗効果を狙っていかないと負けてしまいます。そんなターン制ストラテジーが今まで存在したでしょうか。

味方プレイヤーとの意思疎通がうまくいかないこともあります。そもそも時間が限られているので、少なくとも野良戦では4人全員が協調し合うことはほぼ不可能です。

また、Prep(トラップの設置などの行動)→Dash(回避)→Blast(攻撃)→Move(移動)という順番で各プレイヤーの行動が処理されます。従来のターン制ストラテジーだと移動→攻撃という順でキャラを動かしがちですが、『アトラスリアクター』では攻撃→移動という順で処理され、しかもトラップの設置が最初に処理されます。そのことも踏まえて何をするか考える必要があります。(相手が攻撃を回避することを予測して、誰もいないところを攻撃したりするなど)

さらには敵の行動を観察・記憶していく必要もあります。回避行動などのアビリティは一度使うと何ターンか待たないと再び使えるようにはならないため、相手がいつ回避したのか覚えておくことが非常に重要なのです。

要するに超難しいです。個人の力量だけでは勝てないのが一番の理由です。『アトラスリアクター』は普通のターン制ストラテジーとは一味も二味も違うものとなっているので、ゲームに慣れるまで時間が掛かることでしょう。

しかし、だからこそ面白いのです。一手、二手、三手…と考えていくと、なんだか未来を生きているような感覚になってきます。味方プレイヤー同士の「空気の読み合い」がうまくハマった時はもう…。

『アトラスリアクター』は基本無料でプレイできるようになる予定です(記事執筆時点では、お金を払うことでクローズドベータに参加できる権利やキャラクターの使用権を獲得できる)。日本ではあまり注目されていませんが、独特でハイクオリティなターン制ストラテジーが無料で楽しめるのは「ちょっとヤバイのではないか」と思うのです。

もしかすると、日本でも流行るかもしれません。

Atlas Reactor 公式サイト(Glyphアカウントを作成できない場合、ルーターをリセットすると解決するかも)

追記:基本無料型から「買い切り型」に変更されました。プレイするためにはゲームを購入する必要があります。また、Steamでも配信されることが決定。
広告

ABOUTこの記事をかいた人

19歳の時から頭部が全体的にスカり始めた、毎日無職のような生活を送っている自宅警備員系PCゲーマー。ゲームの作品性よりも純粋なオモシロ度を重視。現時点で最高に面白いと感じたFPSは「レインボーシックス シージ」。「かまいたちの夜」の新作発売を誰よりも願っている。鍵屋推進派ではなく「とにかく安く買いたい派」です。