それでよかったのか、バイオミュータント。

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バイオミュータントの一周目をクリアし、二周目を少しプレイした後のレビュー。懇切丁寧なチュートリアルは本当に必要なのか?なぜ一周目は地獄で、二周目からが本番なのか?(感想・評価)

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なぜ一周目は地獄なのか?

バイオミュータント、一周目をクリア。惜しい作品だな、と思いました。

まず言うべきことは、このゲームはとにかくアクションが楽しい、面白い、気持ちがいい、ということ。敵の攻撃や動きがダイナミックかつ派手で、敵とずっと戦っていたいくらいの爽快さがあります。

ただ、アクション面にも気持ちよさを欠く部分があり、敵の攻撃を避けた時に発生するスローモーション(銃弾を避ける時にゆっくりと避けていく映画みたいなヤツ)は正直いりません。スローモーションのせいで気持ちよさが3割減。

他には、ゲーム内に倒すべき4体の大ボスが存在するのですが、なぜかその4体の大ボスは特別で、今まで使ってきた武器等を使わずに、特殊な乗り物に乗って倒すという仕様になっています。その仕様が、ハクスラ要素(武器を集めて強くなっていく要素)の楽しみを半分以上を奪ってしまっています。

なぜ半分以上かと言うと、乗り物に乗りながら「銃」は使えるため。その大ボス戦では、今まで使ってきた、「愛用の銃」だけは使えます。ただ、近接武器を使っての戦闘にはならないので、理解に苦しみました。マンネリ化を防ぐ意味もあるのでしょうけど…。

言ってしまえば、このゲームは二周目からが本番になってしまいます。なぜなら一周目は地獄なので。

なぜ地獄かというと、メインストーリー以外はどうでもよくなってしまうからです。

チュートリアル、ご丁寧にありがとうございます

まず最初にチュートリアルが始まりますが、この「チュートリアル的な何か」が中盤まで続きます。

辟易とします。ゲームのためのチュートリアルなのか。チュートリアルのためのゲームなのか。

「チュートリアル的な何か」というのは、要するに乗り物の乗り方の説明だったり、ボスの倒し方のヒントだったり、つまるところ「ゲームを一時的に中断してまでも強制的に教えてくれるモノ」です。

プレイヤーのために操作方法等を教えてくれるのは大変ありがたいのですが、バイオミュータントの場合、ゲームそのものがどうでもよくなるくらいに懇切丁寧に、強制的に教えてくれます。簡単に言うと、しつこくてイライラします。

イライラの限度が突破した時、バイオミュータントの価値が実質的にゼロになるのです。しかし自腹を切ってゲームを購入しているため「メインストーリーくらいはクリアしておこう」という、貧乏性を発揮してしまい、ズルズルと一周目はクリア…となるわけです。

一周目のプレイ内容は酷いもので、NPCの会話は飛ばしまくり、道中の敵は完全無視して目的地へ直行。メインストーリーだけをクリアするロボットの完成です。

醍醐味の一つである広大なオープンワールドなんて「ただ移動が面倒くさいだけの箱庭」になり、NPCやナレーションに対しては「小難しいことを賢そうに喋る何か」に変わります。

要するに、気分が高揚しそうな時に「チュートリアル的な何か」で邪魔をされ続けると、バイオミュータント自体の価値が低いものだと認識してしまい、悪い面しか見なくなってしまう、ということです。

もっとプレイヤーに委ねてもよかったのではないでしょうか。ボスとの戦いや、操作方法も含め、プレイヤー自身で発見した方が良い部分まで「チュートリアル的な何か」で一時中断し説明されると、やる気が削がれるというか…。

もちろん、個人の遊び方にも大きく左右されるはずですが、一周目はちゃんとゲームをする気にはなりませんでした。

二周目でようやく気付けたこと

驚愕したのが二周目。世界が変わりました。

明らかに、楽しい。

ネタバレになりますが、一周目をクリアすると、そのセーブデータを引き継いで二周目を開始することができます。(武器やステータスも引き継げる)

ただ単に移動が苦痛だった箱庭も、激レアな装備が散らばっている宝の山に見えてきますし、道中の敵は新武器が試せる「ちょうどいいサンドバッグ」に変わります。

適当に散策しているだけでも楽しいというか、ハクスラ要素のおかげもありテンポよく快楽をつまめるゲームに変わります。

二周目のゲームの流れを具体的に言うと、

  1. 適当に散策
  2. 装備が隠されているエリアを見つける
  3. 強い武器をゲットする
  4. 今のステータスでは見つけた武器を装備できないので、その辺の敵と交戦する
  5. レベルが上がる
  6. キャラが強くなる(使える技が増える)
  7. 新しい武器や技を試したくなる
  8. 適当に散策
  9. 以下、繰り返し

一周目とはうってかわって、二周目ではメインストーリーがどうでもよくなるのです。

むしろサイドクエストをクリアして、装備の改造・クラフトに使えそうな素材とかを入手したくなってきて、簡単に言うと軽く沼にハマります。

(スローモーションはいらないけど)元々、逸品なアクション面と武器収集・ハクスラ要素が組み合わさって、やめ時が分からなくなります。

二周目は、ずっとダラダラ遊び続けられるゲームになります。一周目の時にあれやこれやとチュートリアルで叩き込まれおかげで、二周目では「チュートリアル的な何か」によるストレスがまず無くなるため、他の良い部分(本来の価値)に目を向けられる余裕ができます。

だからこそ言いたいです。それでよかったのか、バイオミュータント。本当に惜しい。

補足

「チュートリアル的な何か」に関してはアップデートで改善される可能性あり。PC版の場合、EA Play Pro(月額約1600円)で気軽に遊べます。一周目はメインストーリーを無視して、心の赴くままにプレイすることをおすすめします。

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2021.05.05

(Image:© 2021 THQ Nordic AB & Experiment 101 AB. Developed by Experiment 101 AB.)