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Rise of the Tomb Raiderの必要(最低)/推奨動作環境と、最高設定で快適動作するゲーミングPC(推奨パソコン)の構成を、ベンチマークや実際のプレイを元に考察。CPUやGPU(グラフィックカード・グラボ・ビデオカード)はどれがおすすめなのか等。
目次
PC版ライズオブトゥームレイダーが動く実際のスペックは、かなりハードルが高い
結論から言いますと、PC版『ライズ・オブ・トゥームレイダー』(以下、ライズオブトゥームレイダー)を最高設定でぬるぬる動かすのは諦めてください。Nvidiaの独自技術が使われている最新PCゲームであるためか、めちゃくちゃ重いです。
ただこれは、設定を全て最大にした「最高設定」がとんでもなく重いというだけです。「高設定」で妥協できるなら、ハイスペックなゲーミングPCがあれば余裕で動きます。
この記事では主に「実際にPC版ライズオブトゥームレイダーをプレイした経験」と「海外サイトによって計測されたベンチマーク」を元に、最高設定あるいは高設定で動くPCの構成について「金銭面を考慮した場合、どんな感じにした方がいいのか」という観点から考えていきます。
最後に、私が思うコストパフォーマンスに優れたPC構成を提示し、ずうずうしいのは承知ながらも「パソコン初心者や中級者がBTOパソコンを買うのに適したおすすめのBTOショップはどこなのか」を解説した記事を紹介したいと思います。
というわけで早速、PC版ライズオブトゥームレイダーの必要スペックと推奨スペックから見ていきましょう。
PC版ライズオブトゥームレイダーの必須/推奨動作環境
必須スペック | 推奨スペック | |
---|---|---|
OS | Windows 7 64bit | Windows 10 64 bit |
CPU | Intel Core i3-2100 / 同等な性能のAMD製CPU | Intel Core i7-3770K 以上 |
メモリ | 6 GB RAM | 8 GB RAM |
GPU | NVIDIA GTX 650 2GB / AMD HD7770 2GB | 解像度2560×1440で遊ぶならNVIDIA GTX 980Ti / 解像度1920×1080で遊ぶならNVIDIA GTX 970 |
DirectX | Version 11 | Version 11 |
HDD | 25GB 以上の空き容量 | 25GB 以上の空き容量 |
情報元:Steam:Rise of the Tomb Raider™
注目すべき点は、解像度2560×1440でなら「GeForce GTX 980 Ti」(以下、GTX 980 Ti)が、解像度1920×1080でなら「GeForce GTX 970」(以下、GTX 970)が推奨されている点です。高設定で遊ぶことを前提にこの二つのGPUが推奨されているので、最高設定で遊ぶ場合はGPUの推奨レベルが一つあがります。
つまり、GTX 970だと最高設定で快適に遊べないというわけです。グラフィック設定を全て最大にした最高画質を堪能したい場合、GTX 980 Tiが必要です。GTX 980 Tiは値段がバカみたいに高いので、冒頭で「最高設定で動かすのは諦めてください」と言ったのはこのためでもあります。
しかしそれでも、GTX 970で十分だと断言できます。なぜなら、高設定でもかなり綺麗なグラフィックで動かせるからです。
実際にプレイして分かったこと
以下の構成のPCを使用し、ライズオブトゥームレイダーをプレイしました。表にあるPCパーツのリンクは、Amazon.co.jpへ飛ぶアフィリエイトリンクです。
スペック等 | |
---|---|
CPU | Core i5-4670K 4.4GHz(4コア/4スレッド、3.4GHz、最大3.8GHz、オーバークロック済み) |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970(VRAMは実質3.5GB。製品は「GV-N970G1 GAMING-4GD」) |
メモリ | 16GB |
インストール先 | SSD: Crucial MX100 512GB(CT512MX100SSD1) |
OS | 64 bit: Windows 10 Home |
ドライバ | GeForce 361.75 Driver |
以下より、フレームレートを計測したスクリーンショットがありますが、計測ソフトは「MSI Afterburner」を使用しています。
最高画質だと、GTX 970ではVRAM不足でカクカクになる
結論から言うと、「テクスチャの質」を最大した場合、GTX 970だとVRAM(ビデオメモリ)が足りなくなり、描写がカクカクになってプレイに支障をきたします。
GTX 970にはVRAMが4GB搭載されているのですが、実際は3.5GBしか使えない仕様となっています。
海外サイトのベンチマーク結果によると、「テクスチャの質」を最大限にまであげると、GTX 980 Ti(VRAMは6GB)を使用し、かつ解像度をFHD(フルHD)にしている場合でも、VRAM使用量は6GB近くにまで達します。
6GBもVRAMを使うグラフィックを、3.5GBしかVRAMが使えないGTX 970が到底扱えるわけもなく、「テクスチャの質」を最大限まであげてしまうと急激なfps(フレームレート)の低下をまねく事態となるわけです。
上記スペックのPCで実際に最高設定(&フルHD)でプレイしてみると、fpsは22〜30を推移し、ヌルヌルにプレイできるとは言えません。
(この記事にある画像はブログ用に軽量化されています→原寸大の画像)
「テクスチャの質」を最大にしたまま他の設定を下げると、場合によっては70fps以上でるのですが、リアルタイムで生成されるカットシーン(ムービー)の再生時や通常プレイ時に「突如としてガクガクになる現象」が発生します。
70fps以上でることもありますが・・・
40fps台になることも。
GTX 970でテクスチャを最高にすると、fpsがゼロになることも頻繁に起きるので正直やってらんないです。
VRAMを許容範囲内に収めるとカクつきはなくなる
しかし、いっそのこと「テクスチャの質」を最高から高に下げるとVRAM使用量が3.5GB内におさまり、カクつきがなくなります。これだとGTX 970でもスムーズな描写で遊べるというわけです。
それでもまだ他の設定を下げないと60fps以上の動作は難しいのですが、高設定でも十分すぎるぐらい綺麗です。普通に満足できます。
fpsが45〜60付近を推移してもいいというのなら、主人公ララの髪の毛をサラサラにする「ピュアヘア」(PureHair)やアンビエントオクルージョンの「HBAO+」などを設定するという選択肢が増えます。
GTX 970で常時60fps以上を目指したいなら、以下のような「妥協設定」にすると快適動作が可能になってきます。私の環境だとこれで、そこそこの高画質&滑らかさでプレイできています。
(グラフィック設定はランチャーのオプションからだけでなく、ゲーム内からでも行えます)
↓上記の設定を適用した際のスクリーンショット
パッと見だと最高画質とそれほど違いません。よーく見るとテクスチャに精細感がないのが分かってしまいますが。「GeForce公式ブログの画像比較」から、テクスチャの質の「最高」と「高」の違いがはっきり分かります。
コスパを考慮したPC構成を解説
以上のことをふまえて、ここからは「どのような構成が金銭的に考えてベストなのか」について解説していきます。
CPUはCore i5クラス以上を
ライズオブトゥームレイダーだとたくさんコアのあるCPUでも、そこそこまんべんなくコアを使ってくれますが、コスパを考えるなら最新のCore i5であれば十分です。
▼CPUのベンチマークです(アンチエイリアスは無効、他は最高設定)▼
(画像をクリックすると拡大します)
例えば、Intelの第6世代CoreプロセッサであるSkylakeの「Core i5-6600」や、オーバークロックして性能アップをみこめる「Core i5-6600K」などであればいいでしょう。もちろん、最新のCore i7ならさらに良いです。(Core i7-6700KやCore i7-6700とか)
GPUは好みに応じて
AMD製GPU(Radeonシリーズ)を選ぶのも悪くないです。今後、画面のちらつきを減らす「FreeSync」が一般的になってきたら、AMD製GPUを選んだ方がいい時代がやってくるかもしれません。(まぁ、NvidiaにもG-SYNCがあるわけですけど…)
しかし、Nvidia製GPUの900シリーズ以降にはMSAA(アンチエイリアス技術)の負荷を軽減する「MFAA」がサポートされていて、MFAAがあれば他のPCゲームも軽くなります。また、全体的にワットパフォーマンス(消費電力あたりの性能)にも優れているので、とりあえず今はNvidia製GPUを選ぶのがいいかと。
コスパを最優先し、高設定で妥協できるならGTX 970。コスパを捨てて最高画質をとるならGTX 980 Tiですね。GTX 980ならVRAMを4GBフルに使えますが、それでも最高画質でプレイするのは難しいです。しかし、Fallout4などもプレイしたい場合、GTX 980はかなりイケます。
▼GPUのベンチマークです(アンチエイリアスはFXAA、他は最高設定)▼
メモリは16GB
メモリは推奨スペックに書いてあるとおり8GBにするとちょっとキツいです。最高設定だと、ライズオブトゥームレイダーだけで10GBものメモリを使ってしまうことがあるからです。
GTA5の場合は8GBあれば十分だったのですが、ついに8GBだとキツい時代がやってきたと言えるでしょう。今後のためにも、メモリは16GBにしておいた方がいいです。
ストレージはSSD・HDD、どちらも用意するのがベスト
一般的に、SSDにゲームをインストールするとロードが速くなります。例えば、Fallout4をHDDにインストールした状態で遊ぶと、一回のロードに30秒以上かかってしまうことがあります。SSDならこの長いロード時間を短縮できるというわけです。
しかしSSDを導入したとしても、ライズオブトゥームレイダーの場合は、セーブデータのロードが完了しゲームがスタートするまでに大体13秒程度かかります。HDDだとさらに遅くなってくるはずです。
最近はSSDの価格が下落してきましたし、他のPCゲームのことも考慮するとHDDはもう古いのかもしれません。しかしHDDはSSDよりも安く、ファイルの保存場所として重宝します。ゲーミングPCを買うとついつい自分のスーパープレイを録画したくなってきますし、そんな時に大容量のHDDがあると大変便利です。
OSやゲームのインストール先としてのSSDと、ファイル保存場所としてのHDD、どちらも用意しておくのが無難です。
まとめ
というわけで、コストパフォーマンスと快適さを考慮したPC構成は以下のとおりになります。
スペック等 | |
---|---|
CPU | Intel Core i5-6600K(4コア/4スレッド、3.5 GHz、最大3.9 GHz) |
GPU | NVIDIA GeForce GTX 970(VRAMは実質3.5GB) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 500GB + HDD 3TB 以上(理想) |
電源容量 | 700W 以上 |
OS | 64 bit: Windows 10 Home |
GTX 970を使う以上、最高品質のテクスチャに設定するとどうしてもカクつきが発生してしまいます。よって設定するテクスチャは必然的に「高」以下に限られます。
テクスチャを「最高」にして主人公ララの肌などに精細感を与えたいのであれば、GTX 980 Ti以上を選ぶ必要があります。しかしGTX 980 Tiはかなりいいお値段がするので、予算が限られている場合はコスパを重視する点で言うとあまりおすすめはできません。
よって、GPUはGTX 970が価格面・性能面からみてベストだとなります。
また、GTX 980 TiやGTX 970を使う場合でも電源容量は700Wあれば十分です。64bit版Windows 10でもライズオブトゥームレイダーは動作しますし、DirectX 12のことも考えるとOSはWindows 10にしておいた方がいいでしょう。
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