猿の目覚め。ジャストコーズ3感想/評価/レビュー(ネタバレ無し)

【ストーリーのネタバレ無し】Just Cause 3は親に怒られるゲーム。日本語版発売日よりも前に、PC版(Steam版)を英語かつ表現規制無しでプレイした感想。広さと高さのあるマップ、ガジェットと多彩な武器・車・船・飛行機、激闘ミッションが、奇跡の一瞬を生み出す土台になっている。

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ジャストコーズ3とは

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『Just Cause 3』(以下、ジャストコーズ3)は、オープンワールド型アクションゲームです。『ジャストコーズ』シリーズの3作目。舞台は、「メディチ共和国」という広大で美しい地中海の島。マップは「広さ」と「高低差」を感じられるものとなっています。

グラップリングフック・パラシュート・ウィングスーツといったガジェットをつかって自由に飛びまわったり、車を派手に乗りまわしたり、多彩な破壊兵器で建物を壊しまくったり、「ギアMOD」を使って武器やガジェットをカスタマイズできるのが特徴。

主人公「リコ・ロドリゲス」の目的は、独裁者「ディラベロ」によって支配された町にある、看板・スピーカー・独裁者の巨大な石像・警察署などを破壊し、独裁政権を崩壊させること。各地には巨大な軍事施設や軍事基地などもあり、解放できるエリアは町だけではありません。

開発元は『ジャストコーズ』シリーズを作りづつけているAvalanche Studios。発売元はスクウェア・エニックス。PC版(Steam版)を英語でプレイしました。

人間の知能を猿レベルまで下げる「猿ゲー」

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ジャストコーズ3をプレイすると、猿になる。猿と同程度の知能レベルまで下がり、野生化してしまうのです。ダーウィンの進化論はある意味で正しいのかもしれない。そんな疑念が一瞬よぎった。

このゲームは浅い。人を殺し、建造物を壊す。ただそれだけです。使える武器はグレネード・ロケットランチャー・アサルトライフル・ピストル・ミニガン等。乗り物はスポーツカー・庶民的な車・軍用車・船・ヘリコプター・戦闘ヘリ…など、書ききれないぐらいあります。

マップは広い。メディチの風景も綺麗です。しかもオープンワールドです。どこにだって行ける。爆発の連鎖や、建物の破壊表現もよく出来てる。

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厳密に言えば「壊すだけのゲーム」じゃありません。

メインストーリーもあればミニゲームもある。でも、浅い。なのに面白い。「大きな庭を用意しましたから、そこで思う存分暴れてくださいね」と言われて、アクションという名の拳で100%の力で殴られる感じ。

本作にはアクションにしか「輝き」がない。しかし、アクションに対して過剰にパワーを集中させているおかげで、アクションゲームの域を少しはみ出してしまった。高速移動を繰り返して撃つ。空中に浮かびながら撃つ。シューティングゲーム感が強い。

無駄なことは考えなくていい。目標は、目の前にある物体をこっぱみじんにするだけ。こんなゲームばかりしてたら、いつか本当に猿になってしまう。

親にジャストコーズ3をプレイしているところを見られたら、「またあんたバカみたいなゲームばっかやって! さっさと働きなさい!」と言われるはず。また一つ、ゲームの地位を下げる作品がこの世から生まれてしまった。嬉しい限りです。

物理法則を軽んじることによって生まれる滑空体験

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グラップリングフック・パラシュート・ウィングスーツは、大変便利なガジェットです。グラップリングフックは『ゼルダの伝説』シリーズで登場するフックショットの強化版のようなものです。フックを壁や岩肌に発射することで、その地点まで高速に移動できます。

グラップリングフックの「横の推進力」を利用してパラシュートを開くと、「縦に急上昇」する。完全に物理法則を無視しているこの動きこそが、本作の要になっています。

ウィングスーツでモモンガのように滑空しながら、適度にグラップリングフックの引く力で推進力を足していき、ずっと空を飛び続けるのは本当に気持ちがいい。失敗すると、どごぞのヤギゲー(Goat Simulator)のように地面に叩きつけられることもありますが、物理法則が壊れていないとこんな動きはできない。

創意工夫が試される「つなぎ合わせ」

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グラップリングフックを使えば、二つの物体をワイヤーでつなぎ合わせることも出来る。建造物と爆発物をつなぎ合わせて、遠隔操作で互いに引っ張り合わせて衝突させ、爆発物を爆発させて建造物を壊す、というのが基本的な使い方。

これを応用すると、猛追してくる敵車両と道路をグラップリングワイヤーでつなぎ合わせて足止めしたり、人間と建物をつなぎ合わせて処刑したりすることも可能になります。創意工夫すればもっと他のことにも使える余地がある。ゲームのコンセプト自体は浅くても、アクションは意外と深い。

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奇跡の一瞬をつくりだせ

軽快で縦横無尽なアクション、多彩な破壊兵器、高低差のある世界、激闘が続くミッション、猿と化したプレイヤー。これらが合わさってハリウッド映画的なワンシーンが生まれる。

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ジャストコーズ3には、「奇跡の一瞬」が生まれやすくなる土台があります。無限にわきでる兵士、多種多様な武器と乗り物、車体の上に乗れる仕様、ガジェットを使った滑空。これらのおかげで、映画でしか見られないような派手なアクションシーンが再現されやすくなっているのです。プレイ中はハチャメチャな瞬間が連続で続くから、やめ時が分からない。

例えば、ウィングスーツで飛んでいる時に地面に当たるギリギリのところでパラシュートを開いて上昇した時。グラップリングフックを駆使しながら大勢の敵と戦っている時。ホーミングミサイルを回避しながら飛んでる時。そんな時に脳みその中が「ジュワッ」となる。

結局、「奇跡の一瞬」を求めてプレイすることになります。メインミッションだと、激しい瞬間を何度も味わうことになる。

まとめ

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ジャストコーズ3のコンセプトは「殺して壊す」だけだから、浅い。しかし、アクションには「気持ちよさ」と「派手さ」が濃縮されている。オモシロ度は高い。

自由に滑空できるガジェットと、改造できる多種多様な武器・乗り物、広い世界、激しい展開が続くメインミッション。これらがプレイヤーの頭をおかしくさせる「奇跡の一瞬」を作り出す土台となっている。

最後に

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ジャストコーズ3をプレイすると、楽しさを感じるハードルが自然に下がります。だから、猿のように刺激を求めて遊び続けてしまう。

やってみればきっと、進化論の正しさを感じ取れる。「人間の起源はやっぱ猿だったんだな」と思うはずです。

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